14, Mar 2018

京都に「ICOM」が やってくる!
第1回:ICOMって何?

世界中の美術館・博物館からプロフェッショナルが一堂に会する、「ICOM(国際博物館会議)」による3年に一度の世界大会。この世界大会の第25回が2019年9月、京都市で開催されることとなった。AMeeTでは、ICOM京都大会の開催を記念して、数回にわたって特集を掲載。今回は、日本で初開催となるこの「ICOM」の活動と役割、そして2019年の京都大会に向けての動きを紹介する。

取材・編集:杉谷紗香(piknik)

ICOM ミラノ大会 写真

前回のICOM大会は、2016年7月初旬、イタリア・ミラノで開催。
「Museums and Curtural Landscapes(博物館と文化的景観)」をテーマに議論が交わされた。
出典:「ICOM ICOM」Flickrページ

ICOM ミラノ大会での日本チーム 写真

ミラノでのICOM大会にて。ICOM京都大会2019組織委員長・佐々木丞平氏(写真左端)をはじめ、
京都大会に向けて、日本から100名近い会員が参加した。
出典:「ICOM ICOM」Flickrページ

「ICOM」って何?

博物館における課題とは何なのか? 課題解決のためには具体的にどのような事例が実践されているのか? 現在のミュージアムの国際的潮流はどのようになっているのか?——このような、ミュージアムとミュージアムの専門職が抱える課題をテーマとして、3年に一度、国際大会を開いて議論しているのが国際組織「ICOM(アイコム)」だ。

「ICOM(International Council of Museums:国際博物館会議)」は、世界中のミュージアムが進歩・発展していくことを目的に、1946年創設されたNGO(非政府機関)。UNESCOとの協力関係をもち、歴史や美術、考古学、民俗、科学、技術、自然史など、さまざまな分野の博物館関係者が集う、世界唯一で最大の機関である。本部は、フランス・パリ。2016年には発足70周年を迎え、現在は世界141の国と地域から37,000名以上の博物館専門家が参加している(注:2017年6月時点)。

ICOMの主要なミッションは、次の3つ。①博物館の国際的な規範の確立。②有形・無形文化遺産の保護。③博物館専門家の人材育成。これらを世界規模で遂行するために、国別に組織された119の国内委員会と、博物館の分野別に組織された30の国際委員会が置かれ、3年ごとにそれらすべての委員会が集結する「大会」が開かれる。なお、大会のない2年間にも毎年、各国際委員会が世界各地で年次大会を開催する。

2019年、日本で初めて開催されるのが、この3年おきの「大会」だ。ICOM第25回大会は、 京都の国立京都国際会館を舞台として、2019年9月1日〜7日の7日間、「Museums as Cultural Hubs: The Future of Tradition(文化をつなぐミュージアム―伝統を未来へ―)」をテーマに実施される。アジアにおいては、韓国・ソウル(2004年:第20回大会)、中国・上海(2010年:第22回大会)に次いで、日本は3番目の開催国となり、3,000名を超える博物館の専門家が京都に集結する。

昨年4月には京都国立博物館内に準備室が開設され、ICOM京都大会2019組織委員長・佐々木丞平氏(京都国立近代博物館館長)をリーダーに、開催へ向けて本格的に始動。今年5月には「国際博物館の日」に合わせたシンポジウムが大阪で開催予定のほか、 9月30日に京都府舞鶴市で開催されるICOM京都大会のプレ大会「ICOM舞鶴ミーティング2018」では国際シンポジウムとして、研究者による研究発表も行われる予定。

また、今年2 〜3月には「ICOM京都大会推進月間」として記念シンポジウムやナイトミュージアム、京都ミュージアムウォークといったイベントが実施された(主催/京都市内博物館施設連絡協議会:京博連、京博連事業実行委員会、京都市教育委員会)。

今後はさらに、ICOM京都大会への知識を深めるためのプレイベントやワークショップ、勉強会など、博物館関係者だけでなく、一般に向けた関連企画もこれから各地で開催される予定なので、注目していきたい。

最後に、ICOM発足70周年を記念して制作された動画をご紹介したい。ICOMが世界にどのような働きを行ってきたのかを、貴重な過去の映像や役員などのインタビューを通して歴史を振り返りつつ、現在の活動や今後の役割についても解説されている。

「Where ICOM from: 70th Anniversary Documentary」(日本語自動翻訳字幕あり)

ICOM京都大会まで、あと1年半! この意義ある国際会議を盛り上げるために、「AMeeT」では引き続き、同大会にまつわるさまざまなニュースを掲載予定。どうぞお楽しみに!


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第1回:ICOMって何?

Category: Feature





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