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アーカイヴと再制作

METRO 30th ANNIVERSARY:SPECIAL ONLINE TALK「京都のクラブカルチャー黎明期とMETRO」レポート

2021 03 26

未来の世代への贈り物としてのアーカイヴ

トーク本編の後半では、佐藤から「METROがある京都の街の特性についてどのように考えるか」という投げかけがあり、登壇者全員によるクロストークが繰り広げられた。その中で林は「京都というカルチャーが、METROという場所を助けてくれた」と語った。
「METROではかなり実験的なこともやってきましたが、それがちゃんとお客さんに受け入れられてきました。お客さんがすごく本質を捉えてはるというか…ブッキングしている我々が教えてもらうこともたくさんあります。京都というカルチャー、京都が持っているカルチャーが、METROという場所を助けてくれたなと思います。」

クロストークの後、視聴者からのコメントがいくつか読み上げられ、登壇者がそれに回答する。最後に登壇者一人ひとりから締めの挨拶があり、1時間半に渡るトークは幕を閉じた。

佐藤からも「氷山の一角」というコメントがあったが、この日語られたことはこのメンバーで語ることのできる話に限定しても、ほんの一部でしかない。また当然ながらこのトークで扱ったテーマは様々な角度から、様々な人の視点で検証する必要がある。主催者として今後何らかの形で継続していく必要があると認識している。最後に締めの挨拶にて佐藤から語られた以下の言葉で終わりたい。
「アーカイブというのは、実はここにいる私たちじゃなくて、未来の世代への贈り物のようなものなので、どう使われるかはわからないんですよ。わからないけど残しておく。それがまず必要だと。いろいろな使い方があると思うんです。クラブの研究だけじゃなくて、例えば1990年代~2020年代のポピュラー文化や、京都の文化を研究するときに、METROのアーカイブが重要になる場合もあるわけです。」

1990年代のMETRO(Event:CLUB 80s photo:あちゃぴん)
1990年代のMETRO(Event:CLUB 80s photo:あちゃぴん)

PROFILE プロフィール

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沖野修也 | OKINO ShuyaKYOTO JAZZ MASSIVE

音楽プロデューサー/選曲家/作曲家/執筆家/ラジオDJ。開店以来26年で100万人の動員を誇るThe Room(渋谷)のプロデューサーでもある。これまでDJ/アーティストとして世界35ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。

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牧野広志|MAKINO HiroshiTraveling Coffee

80年代からDJを始め関西のクラブシーンの先駆者として活動。94年に渡仏し、パリやルーアン、リヨンで暮らす。帰国後、京都にパーク・カフェをオープン。同時に国内外のセレブリティーを古都でもてなすアンダーグラウンドなアンバサダーとして暗躍する。現在は複合施設「立誠ガーデン ヒューリック京都」内のTraveling Coffee店主。

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佐藤守弘 | SATOW Morihiro同志社大学文学部教授

専門は芸術学、視覚文化論。風景/トポグラフィの視覚文化研究、ポピュラー/ヴァナキュラー・イメージ研究など。単著に『トポグラフィの日本近代――江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』(青弓社、2011年)、共編著に『学校で地域を紡ぐ――『北白川こども風土記』から』(小さ子社、2020年)、論文に「トマソンの類型学――ポピュラー文化のなかの超芸術」(『現代思想』47-9、青土社、2019年)など。音楽文化に関しては、2020年2月に研究集会「UNPOPULAR POP――脱マスメディア時代のポピュラーカルチャー」(於・京都精華大学)を企画した。

佐藤守弘の経歴/業績

METRO

京都に1990年にオープンし今年30年目を迎え、のべ150万人以上を動員した日本で最も長い歴史を誇る老舗クラブ。クラブカルチャーのほぼ黎明期より、こだわりを持った独自のブッキングで、音楽を中心に映像、アート、ペインティングなど様々なカルチャーを発信し、世界に進出した京都発の多くの有名アーティストを輩出。大沢伸一、 田中知之 、KYOTO JAZZ MASSIVE、くるり、つじあやの、JUJU、ブリリアントグリーン、日本初のVJと言われるデザインユニットGROOVISIONSなど、数多くのアーティストが活動初期に出演し、全国的にクラブカルチャー/ポップカルチャーを代表する存在へとなっています。また世界的パフォーマンスグループであるダムタイプのメンバーとシモーヌ深雪らによりオープン当初より30年間にわたり続いているパーティー「ダイヤモンドナイト」は2018年10月に東京六本木の森美術館にて展覧会で紹介された。 更に、キャパシティ僅か300人でありながら、ダフトパンクやエイフェックスツイン、スクエアプッシャー、ジェームス・ブレイク、バトルズ、リッチー・ホーティン、ジェフ・ミルズ、サンダーキャットら世界中の数々の著名アーティストが出演、"名誉顧問"アート・リンゼイら来日の度に公演に訪れるアーティストも多く、2015年にオーストラリアのwebメディア[inthemix]にて"14 of the weirdest places you can go clubbing"世界のイケてるクラブ14選)にも選出されるなど、海外でもその名は知れ渡っている。 また、クラブでありながらライブイベントも精力的に開催し、あらゆる音楽のジャンルをカバーしているが、夕方の時間帯には音楽以外にもアート、映画、文学、演劇など様々な表現を取り上げた「メトロ大學」というクラブ版カルチャースクールを開催したり、京都市が主催する国際的なアートフェスとも連携するなど、様々なカルチャーを放ち、様々なアーティストの交流の場としての役割を果たしてきた。

METRO オフィシャルサイト

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