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音楽と世界―共感覚的に接続する(英訳収録)寄稿:井浦崇+大島幸代(アーティスト)

2014 01 13

water's edge

形 式: 個展
会 場: アートスペース虹
会 期: 2012年9月
作品名: lily pads

インスタレーション"water's edge"では、水辺の風景を音楽的に再構成しました。睡蓮の葉のかたちや連続する配置からは音楽性を感じることができますが、作品<lily pads>では、実際にそれを耳で聴くことができるように音楽へと変換しています。共感覚的な「音楽」を、音そのものを必要としない、ある規則でコントロールされた時間および空間と仮定し、植物の造形から「音楽」を抽出することを試みました。ここでは、睡蓮の葉を楽器や楽譜に見立てて、大きさが音の高低を、切れ目の角度が音階を決定しています。自然物を楽譜に用いただけでなく、“演奏”パフォーマンスのできるクオリティでオリジナルの楽器を組み立てました。

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Photo : Tomas Svab

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形 式: 個展
会 場: アートスペース虹
会 期: 2013年9月
作品名: pot roses 4'16"

『pot roses 4'16"』は、植物(ミニバラ)の形態を記号化し、生長のプロセスをトレースして音楽にした作品です。自然の造形は人間に様々なインスピレーションを与えてくれます。2012年の作品『lily pads』では植物のかたちの特性から音楽を作りました。この作品では8日間という時間の区切りの中で起こった植物の変化について観察していきます。

植物と音楽にはどんな関係性を見つけることができるのでしょうか?例えば、バラの鉢植えを真上から見下ろすと、葉が様々な方向に伸びていて重なりが少ないことに気づきます。健康なバラの葉は3枚葉、5枚葉、7枚葉で一枚になっていて、光合成が効率的にできるよう合理的に配置されています。そのバランスはとても音楽的です。鉢植えのバラを上から撮影して画像処理し、葉の位置関係をそのまま音符にして五線譜に置いて、8小節のフレーズにしました。

バラを決まった角度から毎日撮影すると、日々の変化を記録することができます。葉の密度が高くなり過ぎると、光合成や水分の蒸散などの働きが停滞して病気にかかりやすくなります。弱った葉が枯れて花茎から落ち、一方で新しい葉が別の場所から伸びてきてエラーが修正されます。人の手で剪定することもあります。多くの要因に影響を受けながら植物は生長・エラー・修正をループして、絶えず変化を起こしています。このようなせめぎ合いと調和もまた音楽的だと言えるでしょう。この作品に写し取った一日あたり8小節×8日間、全体で64小節のフレーズは、その植物固有の周期性の一端を表しています。(2013年9月 制作ノートより)

この作品では新しく植物の生長をテーマとして取り上げました。それによって、作品性にも音楽性にも新しい展開を加えることができたと思います。植物は必ずしも作家の意図に沿って動いてくれませんが、その生長(変化)の観察を続けるうちに、音楽と生命活動との共通点の「均衡」に関心を持つようになりました。例えば、植物の生長・エラー・修正のループからは音楽の対位法やポリフォニー、葉の位置の均斉からは調和のとれた和音を連想することができたのです。

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