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京都に「ICOM」が やってくる!第5回:ICOMがやって来た!

2019 10 23

9月1〜7日に京都で開催された、全世界の美術館・博物館からプロフェッショナルが集まる「ICOM(International Council of Museums:国際博物館会議)」。AMeeTでは、日本で初開催となるこの国際会議の開催を記念して、数回にわたって特集を掲載。今回は、ついに本番を迎えた「ICOM京都大会」の開催レポートをお届け。

取材・撮影・編集:杉谷紗香(piknik)

ICOM京都大会、ついに開催!

国立京都国際会館を舞台に日本で初めて開催された「第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会」は、120の国と地域から、大会史上最多となる4,590名の参加者が集まり、7日間の会期は大盛況のうちに閉会となった。
日本からの参加者も1,866名と過去最多人数! またとない日本開催への期待と関心の高さが伺えた。

満員御礼! 1,840名を収容できる京都国際会館・メインホールは熱気に満ちていた。
満員御礼! 1,840名を収容できる京都国際会館・メインホールは熱気に満ちていた。
大会2日目、開会式直後のロビーは大にぎわい。前売券・当日券どちらもソールドアウト。
大会2日目、開会式直後のロビーは大にぎわい。前売券・当日券どちらもソールドアウト。
ミュージアム関係者たちの出会いと再会の場でもあるICOM大会。そこかしこで打ち合わせが。
ミュージアム関係者たちの出会いと再会の場でもあるICOM大会。そこかしこで打ち合わせが。

「博物館」の定義が変わる!?

大会開催前から注目を集めていたトピックは、「ICOM規約における博物館定義」の大幅な変更が45年ぶりに行われるかどうか。ICOMによる「Museum(博物館)」の定義は、日本のように博物館法がある国においては、博物館活動の指針となっており、また博物館法をもたない多くの国と地域では活動指針としてICOM規約が参照されているなど、世界の博物館にとって重要な意味をもっている。

ICOM: Creating a new museum definition – the backbone of ICOM

ICOM規約(日本語版)

現在の定義は、1974年改正の規約がベースになっているが、博物館に求められる役割が時代とともに変化してきたのに伴い、ICOMは2017年1月に「MDPP(Committee for Museum Definition, Prospects and Potentials ; 博物館の定義、見通しと可能性に関する委員会)」を設置し、各国際委員会・国内委員会で議論を進めてきた。そして、今回の京都大会において、「新たな博物館の定義案」についてプレナリー・セッション(全体会合)やワークショップを通して、さまざまな議論を重ね、大会最終日には採択を決める臨時総会を開催するに至った。

京都大会を機に、博物館の定義が変わるかも?と、期待されていたが、最終的には臨時総会での決議採択は延期されることとなった。大会最終日の記者発表で、ICOM京都大会運営委員長の栗原祐司さん(京都国立博物館副館長)は、「予定時間を3時間もオーバーして白熱した臨時総会では、新しい定義案の“理念”に反対するメンバーは少なかったが、“定義”として発表するとなると違和感を感じる人が多かったようだ。これからの博物館の未来を見通して、わかりやすくて記憶に残るような定義を目指すには、本大会では議論の時間が足らず、時間をかけて進めて行く必要がある。一年後の2020年に開催されるICOM総会では、より練られた定義案を議論することになるだろう」と語った。

大会3日目の9月3日に開催されたプレナリー・セッション「ICOM博物館定義の再考」ほか、大会プログラムの一部はICOMのYouTubeチャンネルで閲覧できる。

ICOM京都大会「プレナリー・セッション:ICOM博物館定義の再考(Plenary Session: The Museum Definition - The backbone of ICOM)」(ICOM YouTubeチャンネルより)

ICOM京都大会「プレナリー・セッション:博物館による持続可能な未来の共創(Plenary Session: Curating Sustainable Futures Through Museums)」(ICOM YouTubeチャンネルより)

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