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レポート:緊急シンポジウム「京都市による京都駅東南部エリア『都市計画の見直し素案』を考える」

2019 11 12

3. 登壇者からの声

以上の三者から概要と問題点が指摘されたあと、各登壇者がそれぞれコメントしていた。以下、主だったものを抜粋する。

ヤンソル
ヤンソル

(ヤンソル)
「Books × Coffee Sol.」店主のヤンソルです。同時に、東九条マダン ※6 の実行委員長をしています。マダンは、27年間続く地域のお祭りで、東九条にお住みの方が大勢来ています。今回の、見直し素案はあまりにも唐突で、マダン全体としてお話しすることはできないので、個人として話したいと思います。

マダンでは、朝鮮韓国の楽器をやったり遊びをやったりしています。私自身は言葉が好きで、脚本を書いたりすることもあるのですが、何かをつくることには苦痛が伴います。自分のすべてをさらけ出そうとすると、家族、国家、民族のことを無視して書くことはできないからです。しかし、何かを表現している人は、みんなそういった苦痛を経て表現をするのだと思います。そこに人は敬意を持ち、感動するんです。E9という劇場ができたことで、表現をする人と、それを見る人が増えました。ああ、それが街に劇場ができるということなんだ、と、この客席で初めて芝居を見たときに私は思いました。その気持ちはいまも変わりません。もしも京都市が文化芸術の街を謳うのだとすれば、そこには娯楽的なショーだけでなく、表現に関わる苦悩や全部を取り込んで、本気で文化の街にする覚悟はあるのでしょうか?

残念ながら、27年活動してきてマダンが京都市から「一緒に文化芸術をやろう」と声をかけられたことはありません。たしかにマダンは、表現活動でお金を稼いではいません。しかし生活しながら表現をしています。生活のなかからつくり出してきた文化であって、そのことに多くの人が共感を持つからこそ、毎年何千人もの人が来て楽しんでいるのだと思っています。

話は少し変わりますが、90年から91年にかけてこの地域には地上げ屋が大挙してやってきたそうです。ですが、そこで抵抗した人たちのおかげで地上げは失敗し、いまの東九条が残りました。あちこちに歯抜けの土地があってアンバランスだけれど、それがいまの東九条です。

みなさん路上に出て表現しませんか? それはとても楽しいことです。そして、公共というものを私たちの手に戻したいと思っています。

※6 東九条マダン公式ページ | いこか つくろか みんなのマダン.参照2019-11-10.

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