AMeeT
FEATURE

特集

レポート:緊急シンポジウム「京都市による京都駅東南部エリア『都市計画の見直し素案』を考える」

2019 11 12
山本麻紀子
山本麻紀子

(山本)
アーティストの山本麻紀子です。2016年夏から東九条に住んでいます。アーティストにはさまざまなタイプがいますが、私は日常生活から着想し、人と場に関わるような作品を手がけています。その意味で、この地域は人と親密に接することのできる素晴らしい創作環境。ある韓国料理屋さんの玄関前でお店の方から突然声をかけてもらって焼き肉をふるまっていただいたお礼に、私たちは友人を集めてキムチづくり教室を開催したり、そういう暖かい交流が自然に生まれる場所なのだと思います。そういった生活のなかで、単に作品をつくって見せるだけではなくて、制作過程を含めて地域の人に見てもらうのは、私にとっても、あるいは多くのアーティストが地域で活動するうえで重要なことだと思います。

ヤンさんがおっしゃったように、東九条にはたくさんの空き地があります。それを埋めるためにガチガチに機械的に計画を進めるのではなく、奇跡みたいな出来事が起こる余白として空き地をとらえることができると思います。空き地には、東九条でしかできないたくさんの可能性を秘めていると私は思います。

森山直人
森山直人

(森山)
京都造形芸術大学教授の森山直人です。今回の見直し素案でパッと思い浮かぶのは80-90年代のバブル景気のイメージです。規制緩和があり、土地の値段が上がり、一時的に景気はよくなる。けれども、そのあとに起きた不景気をみなさん覚えてらっしゃると思います。

舞台芸術を含め、どんな芸術もお金がないというところから始めざるをえません。そのときに、山本さんが話したような住みやすさと創作のための環境がすでにあるこういった場所は重要です。京都市が創造環境について高らかに謳うのであれば、そこには「住める街」ということを基盤にした方向性がなければなりません。

PAGE TOP